社報めばえ 2026年 春号 掲載記事


大阪府東大阪市
イスやシートの座り心地を内側から支えるSバネや布バネ、様々なクッション材。同社は、それらの付加価値を高める内部資材のスペシャリストです。今回はその製造拠点である九州工場(大分県日田市)を訪ねました。
1945年、当社は東大阪市でバネの商いからスタートしました。その後、当初からの工場が手狭となり、1971年に大分県日田市に九州工場を設立。豊富な森林資源を背景とした脚物家具の産地であったことが同地へ進出した理由でした。
九州工場ではSバネの生産から始まり、その技術を発展させポケットコイルを手掛けるなど事業を拡大し、自動車のシート向けにも進出。家具向けの製品づくりで育てられた技術と品質が他業種でも信頼を築き、大きな柱となりました。また、自動車向けならではのスケールメリットを活かした材料調達により、家具向けの仕入れにおいても優位性が生まれました。現在は、ダイメトロール(布バネ)やパイピン、ベルト、下張り材など、国内外の様々な商材を調達できるネットワークも確立。主力の家具向け・自動車向け以外にも、鉄道・航空機・船舶など、「イスやシート」に関連する様々な業界にも販路を広げています。
九州工場でのクッション事業立ち上げから軌道に乗せるまでのチャレンジが浜本工芸様との協業にも繋がっていることに大変感謝しています。我々と浜本工芸様とでメイドインジャパンの品質を堅持し、技術を高め合い、より存在感のある製品を共に作り上げていきたいと考えています。
適度にしなり、ゆっくり沈みながら体圧を面で支えるSバネ。厚みが薄くシンプルな構造により、デザインへの自由度も備える。そんなSバネづくりの工程を紹介します。

原材料の鋼線。
強度と弾力性に優れる。

鋼線をS字状に曲げる。

S字になった状態で
次の山形状加工・カット加工工程へ流れる。

弾力性をさらに高めるため、
山形状加工で湾曲させたSバネ。

熱処理で強度を高める。

複数のSバネをワイヤーで連結し、完成。