社報めばえ 2025年 秋号 掲載記事


浜本工芸の家具の特長でもある柔らかな曲線。
その加工方法の一つである「曲木」を紹介します。

浜本工芸の曲木加工は、高温の蒸気で蒸した木材を型枠でプレスする方法です。削り出しによる曲線よりも材料のロスが少なく、また、木の繊維を断ち切らないので木目が美しく保たれ、強度も兼ね備えることが特長です。この加工には、ねじれや割れが生じやすいため、熟練の技が求められます。


木材に含まれる水分量の割合を測定し、
3段階に分別。

木の導管が露出している面をふさぎ、
蒸煮時の水分の吸収率を一定にする。

分別した材料ごとに高圧真空蒸煮釜に入れ、
曲げに適した含水率にする。

柔らかくなった木材を、
含水率が下がらない様に
素早く治具に並べる。

直線の木材がかすかな音を立てながら
ゆっくりとアーチを描く、
曲木加工のクライマックス。

曲線となった木材を
4〜6日の養生期間で乾燥させ、
形状を安定させる。

曲げ角度ごとの専用検査器で、
精度や品質を入念にチェック。


No.4900ダイニングチェアは、特に難易度の高い「ハギ曲げ」という技術を用いて、木目の通った自然な表情と優しい座り心地を生み出しています。幅広の材を均一に蒸煮する難しさがありますが、この椅子でくつろぐお客様の姿をイメージしながら丁寧な作業を心掛けています。